エッセイ

2016年10月05日

臨時国会はじまる―秋の闘い全力で頑張りぬく(民報2016年9月)

 いよいよ臨時国会が始まりました。最大の対決テーマの一つは「戦争法の発動を許さない」ということ。11月にも南スーダンPKOへ新たな任務をもっての派遣が予定されています。南スーダンでは今年7月にも大規模な戦闘が起こり数百人が犠牲に。中国のPKO要員2人もまきこまれて死亡。この時以降83000人が国外に逃れ、日本大使館職員、JICA職員なども国外退避をしています。

 どうみても内戦状態であり、まさに自衛隊が殺し殺される最初のケースになってしまいます。憲法9条を持つ日本がやるべきことは、難民支援、食糧支援、医療支援、教育支援、児童保護など徹底した人道支援です。憲法違反の戦争法の発動を許さず、ただちに廃止させなければなりません。

 そんななか、先日鳥取のみなさんとともに防衛省から自衛隊の宣伝・募集活動についてのレクチャーを受けたときのこと。中高生たちに対するルールさえ無視したゆきすぎた宣伝活動の実態を厳しく指摘し、すぐにやめさせるよう求めたのに対して、防衛省の担当者が「よくわかりました」と受けとめつつ述べた言葉にたいへん驚きました。「最近は自衛官への志願が減っていて組織維持に大変苦労している。景気が良くなったからだろう」と。

 まず景気が良くなっているというのはどこの世界の話なのか。家計の消費支出は、昨年9月から今年2月を除いて11カ月連続のマイナス、安倍政権ですら予想以上の落ち込みだと消費税増税も延期せざるをえなかったではありませんか。志願が減っているのは、他でもない安倍政権が憲法9条をふみにじる憲法解釈と法改正をして現実に命の危険があることを多くの若者が感じているからではないでしょうか。

 若者たち、子どもたちの命と未来を守るため、この秋のたたかい、全力でがんばりぬきたいと思います。