活動日誌

学術会議任命拒否の説明ないのが最も問題~イタリア学会~

11月7日今朝の毎日新聞で紹介されていたイタリア学会による「日本学術会議会員任命拒否について」の声明。「私たちが最も問題とするのは(任命拒否の)《説明がない》こと」であり、「《説明しない》ことこそが権力の行使であり、国民を無力化させる手法」だとズバリ。世界で初めて情報公開制度を始めたのがイタリアであり、執政官に就任したカエサルが議事録の公開を決めたことで貴族の権力が削がれ、議員が隠れて不正を行えなくなったと。一方、その時代から2000年以上たった今の日本では安倍政権下で文書の捏造、改ざん、削除がされ続けていると。1632年、ガリレオ・ガリレイが『天文対話』を完成させた時、ローマ教会は検閲を行ない、これに激怒し同書を禁書にした。ガリレオは異端審問所で証言するよう出廷を命じられ、6 ヶ月にわたる裁判を受けさせられ、自分の誤りを認めさせられ、異端審問官の前で研究を放棄するよう宣誓させられた。ガリレオは残る 9 年の生涯を軟禁状態で過ごすことになった。教会の決定に疑義を挟むことなどあってはならず、時の権力に反する主張は時の権力の判断によって封殺された。今回の問題も時の権力が「何が正しく、何が間違っているかを決めている」点においてガリレオ裁判と変わりないと声明は述べる。イタリア学会の声明は今度の菅政権による暴挙が違憲・違法であるとともに、いかに日本と世界の歴史の教訓を顧みない、恥ずべき許し難い行為であるかを教えている。前文はこちら。 http://studiit.jp/pdf/%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87%EF%BC%88%E7%90%86%E7%94%B1%E4%BB%98%E3%81%8D%EF%BC%89.pdf