火山との共存のための政治を―桜島調査2日目
桜島調査二日目です。
今朝の桜島、初冠雪。
地元の人いわく「異例の早さ」なんだそう。
今朝、テレビを見ていると、鹿児島のテレビには、天気予報とならんで「桜島風向」という情報が常に流れていることに気づきました。
県民にとって、火山灰がどこにむかって降ってくるのかが、いかに日々の生活の中での重要な関心事なのかということが、現地に来てみてあらためてわかる一つの出来事でした。
今日は、京都大学防災研究所火山活動研究センターを訪ね、井口正人教授(センター長)のお話をじっくり伺いました。
桜島を形成していった歴史と地底で起きているマグマの流れ、警戒レベル4にひきあがった今年8月15日前後に一体何が起きていたのか、遠くない将来に大規模噴火が起こる可能性が高いというその根拠、研究所での観測体制の現状と課題などについて、実際の所内の設備も見せていただきながら、詳しく説明を聞きました。
質疑応答も含め、井口教授は「できるだけ火山の近くで観測をしながら研究をする火山研究者がもっと必要。そのことを前提に、避難や防災の観点から他の分野の研究者との連携も重要だといいたい」「50年間、継続して観測してきたことは大きな意義があった。プロジェクト経費に依存していては経営も研究も安定しない。やはり基盤的経費は必要」「この研究所は社会の要請から設置された」「火山対策は他の災害と比べてもとりわけイマジネーションが大切」と述べられるなど、大事な視点をたくさん与えてくださいました。
今後の国会論戦の力にしていきたいと思います。
最後は、桜島の湯之平展望所へ。
あらためて桜島の壮大さに魅せられ、圧倒されつつ、火山との共存のために政治がしっかり役割をはたす、その決意をかため、桜島をあとにしました。
赤旗記事を紹介します(スタッフM)。
日本共産党国会議員団は26、27日の両日、鹿児島市の桜島の火山爆発対策について現地調査をしました。調査には仁比聡平参院議員、大平喜信、堀内照文、田村貴昭、真島省三の各衆院議員、いせだ良子参院比例候補らが参加しました。
今回の調査は、桜島火山活動対策協議会(鹿児島市、垂水市、霧島市、鹿屋市の各自治体、議会で構成)が10月20日の国会要請で、各党に申し入れた火山活動による市民生活や農業水産業、観光業の被害対策などの要望内容にもとづき実施。鹿児島市では森博幸市長と懇談しました。
鹿児島、垂水両市役所や農家、学校を訪ね、懇談。両市の道路、宅地、学校のプールなどの降灰除去事業について説明を受け、ロードスイーパー(路面清掃車)やプールクリーナーなどを視察しました。
訪問した農家からは、火山灰に含まれる酸性物質によりビニールハウスの腐食が激しく、ビニールや鉄骨の交換費が農家の大きな負担となり、ビニールハウス張り替え時の補助制度も申請基準が厳しいことが出されました。
仁比議員は、桜島火山対策は全国の火山防災対策のモデルとしても前進させていくことは重要だと強調。「補助事業は農家の実態に合った制度に作り替えていく必要がある」と語りました。
京都防災研究所付属火山活動研究センター桜島観測所でも話を聞きました。
日本共産党の、まつざき真琴県議、鹿児島市、垂水市、霧島市の議員らが同行しました。